それでも人生にイエスと言う

もう、ただの日記だに

映画『彼女がその名を知らない鳥たち』感想

youtu.be

王様のブランチかなんかで「登場人物、みんな嫌なやつなのに、最後めちゃくちゃ泣いてしまう」っていう前評判を聞いてずっと気になってた作品。Netfixで配信してたので見た。

製作者の期待どおり、泣かせて頂いたけど、まぁ嗚咽を漏らすほどじゃない(嗚咽漏らすほど泣いてまうのは私にとっては「仄暗い水の底から」のラストエピソードが鉄板)。あと感動して泣いたわけじゃなくて、こういう報われない系が単純に今の私にとっては辛かったっていうのがある。なんでこんな貧乏くじひかにゃならんのよ…。可哀想過ぎる。これって愛?か?

こういう観点で泣いちゃうあたりが歳をとった感半端ない。

登場人物共感ゼロ!ってのがウリっぽかったけど、十和子の気持ちはまぁわからんでもない…というか友人にこういうタイプいたよなぁ…と思い返す。なので、この登場人物のような人たちが確かにいるとは理解できるし、いてもその存在は割と許しちゃいますかね。巻き込まれたくはないけど。

ちなみに陣治と十和子のスイートアパートはとても散らかってたけど、あれは完全にその場で作られた散らかり様だなって気づいてしまった。 あんな散らかり様なのに、キッチンに油汚れがないのですよね(完全主婦目線)

この蒼井優がいまや、山ちゃんの奥様とは……。

彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)

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すでにネタバレちゃってるわけだけど、本も読んでみたいかも。

【映画】みんなで復讐すれば怖くない『親切なクムジャさん』

huluでの配信がもうすぐで終わりそうなタイミングの時に観た。

観てから知ったんだけど、過去に観た『オールド・ボーイ』と同じシリーズなのな。復讐3部作というらしい。

物語の構成的には『オールド・ボーイ』の方が好み。こっちはミステリー要素も大きいからね。 クムジャさんの方は、どちらかというと映像美押しなのかなーって思った。クムジャさんがとにかく綺麗だよね。

ラストの血塗られた復讐劇よりも、その前に流れる誘拐された子どもが泣いてるシーンの方が数倍見るのが辛かった。というか自分の子どもがあんな目に合ってる映像を見せられた割には、遺族は冷静すぎじゃないか。普通、激高して満場一致でリンチ殺し決定だろ。喜々として、犯人を傷めつけるだろ。殺すなんてもったいないわ。数日に分けていたぶり殺してやる。

しかし刑務所でクムジャさんから親切の押し売りをされた結果、ペク先生と結婚させられる役目を負うことになった人はそうとう不憫だよなぁ…。

【映画】中国の人に謝れ!な『ムーン・オブ・ザ・デッド』

デッドと名のつく映画はとりあえず観てみる私ですが、これはひどかった。

ムーン・オブ・ザ・デッド [DVD]

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この映画の前に、暗くてよくわかんない映画を観てたんだけど、

この『ムーン・オブ・ザ・デッド』も暗くてよくわかんねー映画だったよ。

話も支離滅裂すぎる。

つーか、ゾンビじゃねぇじゃんwゾンビじゃなくて餓鬼らしいよ。なんか造形は『アイ・アム・レジェンド』のゾンビだろ。メイク手抜きすんな。

なんか、満月の時に一人生贄として捧げなきゃいけない村があって、その村のおっさんが、若い夫婦(中国人の男×アメリカ人の女)を生け贄として捧げるために旅行ガイドを装って連れてくるんだけど、基本放置プレイなの。いいのかよ。逃げるぞ!?

そして、夫婦のうち、夫だけが連れて行かれたあと、なんかそのガイドが急に出てきて「うちの村には〜〜〜という風習があって、今は外の人を捧げてる。」「旦那さんは貴方をかばって連れて行かれた。」「本当に申し訳ない」とか言っちゃってんの。『申し訳ない』っておま、軽すぎ。

でも、とにかく、暗いので何が起こってるかよくわかんないのがとにかくイライラする。 (もーなんだよ、二回連続こういう映画って。)

ホント、こういう暗い映画は滅してほしいね。

【映画】気づいたら3時間経ってた爽快インド映画『きっと、うまくいく』

友人が絶賛してた映画がhuluで配信されていたので観ました。

いわゆるインド映画というやつを初めてみたのかもしれないんですけど、すごくよい映画でした。 とくに斬新さを感じたわけでも、最後のオチもあっさり夫に見破られてたりしてたんですけど、とにかく安心して観れる王道の青春系エンターテイメント作品です。期待していた展開が、期待通りに展開されていくこの気持ちよさ。

社会風刺的な側面もあって、こういうのはインドの社会背景を理解していたらもっと楽しめるんだろうな。とは思う。 けど、そんな小難しいことは抜きにしても純粋に楽しめる映画だし、今子育てをしている身としてはいろいろ考えさせられる部分もあった。

最後、真っ青な空をバックにみんなでワキャワキャしてる様子はすごく美しかったです。

きっと、うまくいく [Blu-ray]

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(なんか見終わった直後に言いたいことあったんだけど、見たの3週間前だったからもう忘れた。やっぱりすぐレビュー書かなきゃ駄目だ。)

【映画】『ザ・インシデント』って言うけどね、何が起こってるのか暗くてよくわかんないから

夫が仕事から帰ってきて珍しく映画が見たいと言った。彼は幾つか見たい映画をピックアップしていて、それがhuluで配信されているか確認したんだけど、唯一あった映画が「ザ・インシデント」だった。

観ている途中で「これはやばい」って思ったよね。

やばいって「最高に駄作な匂いがプンプンするぜ〜〜。」の方ね。

停電中の施設の中で事が起こるんだけど、暗すぎて何が起こってるのかさっぱりわかんないよね。いやマジホント暗いの。どこに誰がいるかとか、今誰が殴られたのかとか、誰が殺されたのかとか、さっぱりわかんないわけ。ひどいわ。低予算で適当に作りやがって、クソが。ってまず思うよね。

その流れだからオチも最高にひどいんだけど、やっぱり画面が暗いのがイライラするの。シナリオが支離滅裂な映画は腐るほどあるけど、停電っていう設定にかこつけて劇中の映像を必要以上に暗くし、何が起こってるかようわからんくするのは恐怖を誘うわけではなく、むしろイライラさせるので今後は注意していただきたいね。

映画終盤になって(さあ、夫に何を言うべきだろう。ちょーつまんねって文句言ってやろうか。それとも慰めようか)と考えてあぐねていたら、見終わった直後に夫が「え……何……これ?」って言うから、思わず爆笑してしまったww 私以上にこの映画を見てしまったことに絶望していた様子だったので、1時間半をこんなクソ映画で無駄にしたことを許した。

「なんで気になっちゃったのよ。この映画。」と後で聞いたら、以下のまとめを見たそうで…。

matome.naver.jp

この中で見たことがなくて、且つhuluで配信されてるやつ。ということで、選ばれたわけだけど、

そもそも「ザ・インシデント」って29位やんけ!!!!

ザ・インシデント [DVD]

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【映画】『時をかける少女』を改めて見たら、主人公の愚かさが自分に返ってきて絶望した

一回目見た時には、主人公の愚かさ加減ばかり目についてイライラしてた『時をかける少女』。huluで8/31までだったのでせっかくなので見ました。

一回目は私が26歳の時だっけかな。レンタルで見ました。

その当時は、しょーもないことにタイムリープしまくって結果的に友人を危険に晒してる真琴にすごくイライラしてたっけ。ボロボロになってるまことを見ても、まったく同情できなかった。

んで、今、30代中盤。年をとったからかもしれませんが、昔ほど苛つかない。というか全く苛つかない。なぜだろう。

しょーもないことでタイムリープを繰り返して「人生バラ色だ。わはは」と笑う真琴に、おばや友人は

「そんな程度の使われ方で良かった」
「使われたのがバカでよかった」

とか言うのですが、なるほど。主人公がアホだからこの話が青春映画として成り立つのか…と二回目にして気づきました。

気づいたけれども、この主人公はやはり好きになれない。なんでだろう…と、これまで自分が好きになったキャラクターを思い巡らしてたら、なんか分かった。

真琴は、根本的に頑張らない子(都合の悪い事に逃げる子)だから好きになれないんだ…。最終的には、自分の愚かな行為を反省し振り返るんだけど、それにしても立ち直りが早すぎやしないか。軽すぎる。だから、「ああ、この子ってただの馬鹿なのかな…」って思ってしまう。

ジュブナイルであるがゆえに、映画には「《納得》出来るように生きよう」(時に賭けろ)というポジティブなメッセージがある。映画ではあからさまに、「未来に駆け足で行きたくなる」ような主人公の姿に羨望を覚えるような構成になっている。それにしても、主人公は過剰なほどにポジティブだと思う 『時をかける少女』から「納得」を得るか「絶望」を得るか。 - 荻上式BLOG

そう、ポジティブなのはいいことだ。未来に前向きなのはいいことだ。ただ、この手のタイプのポジティブさは周囲を振り回しがちで、迷惑なことがおおい。

ちなみに、私も比較的ポジティブな方なんだけど、以前友達から

君のポジティブさは、うつ気味の僕からすると逆にうっとおしいよ。

と言われたことがあったりするので、真琴を見ていて苛つくのは近親憎悪だったのかもしれない。そして、年をとった今、真琴にそこまで苛つかないのは、そんな愚かな自分を受け入れつつあるということかもしれない *1

あ、よく考えたら「それでも人生にイエスと言う」という言葉をブログタイトルにしてるところからしてポジティブだった。ただ「それでも」って言葉がポイントなのよ。今は多少は思慮深さを持つようになったのだと自分を信じたい。

時をかける少女 [Blu-ray]

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そういえば、タイムリープする時、なんで飛ばなきゃいけないんだろ…。

時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)

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実は、こちらの小説版読んだことがないんだよね。今度読むか。

*1:ぶっちゃけそこまで愚かとは思ってないけど。なお、その友人から「そのプラス思考は宗教にもなるよ。教祖をやる気になれば僕が動くよ。」とも言われたことがある。

【映画】細田守の『サマーウォーズ』

この前ゾンビ映画見てたら、子が起きてしまってね。0歳児とはいえ、さすがにゾンビ映画を見せるわけにはいかないなーと、一時中断してサマーウォーズを観た。二回目。

この前作『時をかける少女』は、主人公が馬鹿っぽすぎて、全然愛せなかったけど、このサマーウォーズは好きです。 今見返しても、盛り上がるフェーズが何回も用意されててうまいなぁって思う。

  • OZパニックでおばあちゃんの人脈が大活躍
  • 田舎町にスパコン投入でタクマリベンジ
  • 一家総出で花札勝負
  • 主人公の暗算暗号解析

と、夏にふさわしい、爽快感あふれる青春映画だね。この映画なら何度見てもいいな。

放映当時はOZの世界に近いのはFacebookになるのかなーって思ったけど、今となっては、そんなこと全然なさそうね。

今はバケモノの子が劇場映画館でやってますね。もうすぐ終わりかな?

www.bakemono-no-ko.jp

赤子がいるので映画館で見るのはムリなのですが、いずれレンタルで見たいです。

サマーウォーズ スタンダード・エディション [Blu-ray]

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