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それでも人生にイエスと言う

もう、ただの日記だに

『墓地を見下ろす家』小池真理子

途中まではいい感じだったんだけどなぁ。引っ越したとたんに、急死する文鳥や、墓地に取り囲まれる立地とか、自殺した前妻の存在とか、いろいろ不気味な伏線はあるのに、それをまったく収集しないまま終わってしまったのが残念。最後の引越し屋さんや配線屋さんがなぞの被爆現象を起こしているのもなんだか、怖いというより唐突過ぎて…。結局、何に囚われてしまっているのかさっぱりわからん。 なんだろう…私は、何がなんだかわからないものに対する恐怖よりも、原因と結果がはっきりしていて、でもその両者のロジックが破綻しているとき(私の考えが完全に及ばないとき)に最も恐怖を感じるのかも知れない。目の前で、何が原因かはっきりと分かっているのに、そこがロジカルに即座に結びつかないから受け入れがたい現実というか。そのロジックは科学的説明で繋がるというのでなく、感情論で十分なんだけど、その感情論でもつなげることのできない得たいのしれなさってあるじゃない?あれです。 たとえば、目の前で突然殺戮を広げる人がいて、その人が人を殺しているのはわかるんだけど、何故人を殺すのかがまったく理解できない。そんな感覚かなぁ。 今回の話に戻せば、事の元凶と思われるものが多すぎて、なんかぼんやりしてしまう。そして、なんだか最後のシーンは、井戸端会議を終えた近所の人たちが、とある夫婦の情事をさぁ邪魔しに行くぞ!って感じに見えてしまった。

それにまた再度言うけど、このクリエイティブはいかがなものかと(笑)

墓地を見おろす家 (角川ホラー文庫)
小池 真理子
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