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天外魔境2 レビュー

天外魔境 II MANJI MARU
天外魔境 II MANJI MARU
posted with amazlet on 07.08.26
ハドソン (2003/10/02)
売り上げランキング: 3300
おすすめ度の平均: 3.0
4 楽しめます
1 やはり無理があったようです
4 最高ですv

当時、スーパーファミコンが主流になる中で、PCE(PCエンジンROM)をハード機種にして発売されたRPGSFCでは表現できなかった、オーケストラなどの生音によるバックミュージック、頻繁に挿入されるイベントで動きのあるアニメーションが流れ、それに合わせて豪華声優陣を従えしゃべりまくるキャラクター。 全く空きさせることなく、最後までユーザーを引き込んでくれる。 グラフィック、音楽だけでなく、ストーリー、システムともにバランスがよく、ゲームとしての面白みも全く損なわれていない。 コレをやるためだけにPCEを買ったユーザーがたくさんいたという、RPGの最高峰といっても過言ではない、伝説のRPG。(ただし、上記のPS2版ではいくらか質が落ちていると判断します。残念)

前のサイト運営したときに、すでに語っていたことですが、それをもういちど文章見直して語ってみますw

天外魔境の思ひ出

PS2移植版の発売でにぎわっていた時、ファミ通を立ち読みしたのですが「PC-ROMを持ってたユーザーの8割がこのソフトを持っていて、これをせずしてRPGを語ることはできない」と書いてありました

今は、普通かもしれませんが、当時はこのRPGは本当に革命的でした。 まずキャラが喋りまくるし、イベントの途中で、画像が切り替わってアニメーションが流れる。 まさに、FF7以降の途中ムービー挿入の演出などは、コレをベースにしてたのではないか?というくらい、演出が細かですばらしかった。

同時にストーリーも非常に綿密で、いろんなキャラがいるにも関わらず、皆立っていました。

もう私の中で「山口勝平」といったら、犬夜叉でもなく、らんまでもなく、草間大作でもなく、カブキ団十郎しか思い浮かびませんよww 敵キャラも、なんて面白いキャラばっかりなんだろうねwマントー、はまぐり姫、地獄の肉助、蟻のオッサン、菊五郎。いや、普通に名前出てくるしw

…また、大体一つの暗黒蘭を切るところで上手く区切りができるのがいいですね。私はRPGはかなりの長時間プレイをする人間なのですが、なぜか天外魔境Ⅱだけは、一つの暗黒蘭を切り終えたところで、丁度プレイをやめようと思えるのです。とは言っても、一つ一つの話が濃いので、一つの暗黒蘭を切るのに、やっと一日かかるって感じなのですが…ww

音楽は、ジブリでもおなじみの久石譲氏でした。フィールド音楽を聞いて、誰もが「トトロだ!」と思ったはず。

とまぁ、絶賛してるわけですが、PS2版は悲しいけどたくさんの変更点があって…

し か も !

私の好きな場面ばっかり変更されてましたorz

ハード機がマイナーなPCEの時は、天外Ⅱは割と大人なプレーヤー向けとして制作され、倫理上、内容がえぐい場面というのがこのゲームには登場していました。

確かにメージャーハード機のPS2で販売となった場合、そういった点は問題視されるとは思うんですが…でも!でも!その変更の部分こそ、天外魔境が子供じみたファンタジーRPGから逸脱している要素だと思ってたんです。

浜田村

変更点の一つ、浜田村の人食いイベント。 私は、このイベントホントに吐き気を催すぐらい内容がえぐくて、子供心に胸を痛めたのを覚えています。 それはこんなエピソード

肉助の力によって津和野の人たちが豚に変身させられるなどの恐怖がはびこっていた当時、打って変わってにぎわっている村が一つだけありました。その名は浜田村。「とん汁」を名物ににぎわっていました。

村人「いや、なんだか知らないけど、おいしそうな豚が北からいっぱいやってきてね。」

そういって、村人は棚から牡丹餅ともいえる幸福にはしゃいでいました。 しかし…そうです、それら豚は、その村に助けを求めにやってきた、津和野の人々だったのです。 そうとは知らずに、浜田村の人々は、豚を殺し続けていたのです。

いや、自分で文章書いててもえぐい。 暗黒蘭切った後に、この村を訪れると、必死に胃の中の物を吐こうとしている村人たちの姿が、村の海岸に連なっています。そりゃそうですよね、豚だと思ってたものが、実は肉助によって変化させられてた人間だったんですから…。暗黒蘭を切った後も、「人を食っていた」という事実がある限り、その村は地獄図となっていたのです。

このえぐいエピソードは、PS2では、浜田村の人が食べていた豚は、「蝿から変化させられてた豚」に変更になっていました。

残念でした。そりゃインパクトがなくなったっていうのもあるけど、でも、私はどんなにきついことでもあのイベントが好きだったんです。なんだろう?他の人々が苦しんでるときに、自分だけ幸福だったりする場合の恐怖感みたいなものを感じたのかしら?津和野の人々が苦しんでるのに、浜田村だけが幸福に包まれてるあの姿のギャップ…そして、最後のどんでん返しは、かなり見ていて辛辣でした。

そうそう上手く行くはずないんだよ?と現実を突きつけられた感じがしました。

絹覚醒

あと、一番の残念な部分だった、白銀城の絹覚醒イベント。

私はPS2版で、このイベントをかなり楽しみで進めてきました。というかこのイベントを見るためだけにPS2版を買ったといっても過言ではありません。なんたって、この絹覚醒イベントはゲームをやっていて初めて号泣したイベントだったんですから。

絹が吹雪御前を殺す様は、本当にすさまじくて、まだグロに耐性なかった当時はもう、見ていられなかった。なにより、あの心優しいと思っていた、絹がその残虐行為を行うから余計に、その残虐性が強調されたのです。ほんとに怖くて、恐ろしくて、衝撃を受けて…その分、絹の悲しみが強く感じ取れたのです。自害しようとした気持ちもわかります。殺すような行為を楽しんでいた自分の姿。そしてあのような姿を仲間の前に晒したのです。私は当時、絹とおなじショックを受けていましたと思います。

でも、だからこそ、その後の  「運命なんてな、運命なんてな、クソッくらえだ!」 という卍丸の言葉が胸に響いて……

…はい、号泣。゚(゚´Д`゚)゚。。

な の に ! PS2では全くすげ替えられちゃって(´・ェ・`)ガックリ PCE版を知ってる私は、違和感バリバリで、むしろ虚無感で( ゚Д゚)ポカーンとしてました。その後普通に怒りましたがウワァァァンヽ(`Д´)ノ

と、丁度見つけてしまったんですよね。YouTubeで、PCE版の絹覚醒イベントムービーをw というわけではっつけておく(結構グロイので気をつけて

やっぱり、こっちの方がいい。絶対にいい!あぁ、作り直してくれないかなぁ…(無理言うなw)

桝田省治コラム:天外II 今だから書ける絹の声の話 桝田さんのコラムが異様に面白いです。他にも天外関係でいくつかコラム書いてます。 桝田省治のホームページ

やばい…またやりたくなってきた、FF9まだクリアしてないのに。