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それでも人生にイエスと言う

もう、ただの日記だに

小説『粘膜人間』飴村行

粘膜人間 (角川ホラー文庫)

cocoさんところで、見かけて気になって読んだ本。

2時間くらいで読了。読み終えた率直な感想を述べれば「なんだ。こんなもんか」というのが、正直なところ。

確かに、殺しや拷問、処刑の描写は丁寧に描かれているんだけど、いまいちピンとこなかった。そこそこの残酷描写に私自身が慣れてしまっているというのも一因にあるとは思うんだけど、最大の原因はこの話がファンタジーになってしまっていることだと思う。

徴兵制度や非国民差別という言葉が残存する日本。身長190cmの小学生、住民に存在を認知される河童、山の精霊…。だから、ひょっとしたらこんな現実ってあるのかも…とはまったく思わない。

読んでる途中、河童と超非現実なものがチラチラ見え隠れするもんだから、その惨劇が生々しい描写であればあるほど、むしろ滑稽に見えた。小学生が河童の頭を引きちぎるシーンとかいろいろありえなくて、「ねーよwww」みたいなしらけた気持ちになる。

こちらの安全な世界を侵食することもなく、すべてはあくまであちら側の世界。 これじゃ、なんの緊迫感も生まんわな。 というわけで、私の中ではなーんも残らない小説でした。読みやすかったけどね。 今回、この本のほかの人の感想が読みたくて、いろいろググってみたおかげで同じような嗜好の人や面白そうな本見つけたのでそれでよしとしますか。

ちなみに極上の恐怖を味わいたいなら、『黒い家』貴志祐介がおススメです。